患者さま
男性 10代 高校生
通院期間
7ヶ月
通院回数
12回
通院頻度
1週間に1回(7回目以降は2週間に1回)
症状・経過
中学2〜3年にかけて便秘や腹痛の症状が気になりはじめた。
高校2年の時には便が硬く出にくい、ガスが多いなどの症状があり過敏性腸症候群便秘型と診断された。
現在は常に腹痛や残便感があり、月に1〜2回はトイレに2時間近くこもる。腹痛のため食事がとれない時や登校ができない日があり困っている。またテスト前など緊張したときは下痢になることが多い。
消化器内科で整腸剤を処方され下痢は多少良くなったが、便秘や痛みは変わらず現在は服用していない。症状が強く出たときは正露丸を服用している。
インターネットで当院を見つけ、腹痛や残便感などの症状を改善し、休むことなく登校したいと考え来院した。
治療内容と経過
下腹部に痛みが出やすく、お腹を触るとへその周りに硬さを感じた。腕や足のツボに鍼をすると、お腹の硬さや張りがその場で和らぎ本人も少しお腹周りが楽になったと感じた。
施術後は便が多少出やすくなり残便感やお腹の張りが和らいだ。
2回目の施術ではへそ横、へそ右下の硬さを和らげるように足や肘のツボに鍼をした。
4回の施術で普段のお腹の張りやガス症状は改善されたが、食事での腹痛が残っていることから食事指導を追加した。
7回の施術で症状が安定したので、引き続き食事に注意してもらいながら治療間隔をあけていった。
8回の施術で痛みはたまにある程度になり、11回で腹痛が2か月なかったため通院を終了とした。
同時に治療した症状
なし
使用した主なツボ
L上巨虚、L四瀆、R外丘、L条口
考察
へそ周りや下腹部の硬さが腹痛やお腹の張りを引き起こし、トイレに行きたくなる原因となっていた。
元々緊張しやすい体質ということもあるが、油っぽいもの、インスタントラーメン、パンなど腹痛を引き起こしやすいものを好んで食べていたため症状がより悪化したと考えられる。
食事指導に対して患者本人が意識して取り組んだことで、着実に症状が改善された。
患者さま
女性 40代
通院期間
2ヶ月
通院回数
8回
通院頻度
週1回
症状・経過
高校2年生の頃から腹痛や便秘、腹部の不快感、張り、ガス症状が出現するようになった。特にガス症状で悩んでおり、トイレでは出ないが職場の椅子に座ると勝手に出て我慢ができない。
自宅にいる時や便の状態が良い時は排便後しばらくはガス症状が改善するが、緊張した時や夕食後、座位での勤務時、人と集まる時は症状が出現しないか気になり余計に悪化する。
相談しづらい症状のため同僚などに伝えられず、家族に相談しても自宅では症状が軽快するため「気のせいでは」と理解を得られない。
内科や胃腸科で整腸剤を処方されたが効果がなく、胃腸の内視鏡検査で異常はなかった。心療内科ではパキシルやドグマチールを処方されるも変化なし。 また腰から背中が張りやすく、疲れた時に叩くと内臓に響く痛みがある。
腹部症状の悩みをウェブサイトで検索していたところ当院が見つかり来院した。
治療内容と経過
お腹を軽く触り確認すると張りや痛みが本人の訴えと同じ部位にあったため、左腹部は肘にあるツボを使い緩めた。ガスが多いのは消化不良のため起こると考え、スネのツボを使用した。
3回の施術で日中に我慢できなかったガスが我慢できる程度に減少し、腹痛や張り、不快感、便秘などの症状も半分以下になった。
その後は当日の腹部や背部の張りを確認し、その部位を緩めるツボに鍼を行い徐々に症状が軽減された。
8回の施術で多岐にわたる症状が軽快し、社内の忘年会に参加しても大きな症状が出ず安心して楽しむことが出来た。
現在は「通院できると安心する」ということで月1回の通院を継続している。
同時に治療した症状
背中の痛み
使用した主なツボ
LR曲池 R足三里 LR上巨虚 LR陰陵泉
考察
様々なガス症状に悩む女性が多く来院するが、友人や同僚など周囲に相談しづらいものである。また、薬で著効しない場合も多く、その後どのように改善を目指せばいいか悩む人も多い。
ガス症状は厳密に言えば過敏性腸症候群と別の症状であるが、併発することが非常に多い。過敏性腸症候群の施術で使用する腹部の張りを緩和するツボを使うことで、しっかりと改善に導くことができた。
通院する中で症状が改善されていき、笑顔が増えていく姿が印象深かった。
※結果には個人差があり、
患者さま
女性 40代
通院期間
10週間
通院回数
11回
通院頻度
週1回
症状・経過
高校生の頃から自分では気づけないガス漏れが起こり、においで気づくようになった。
座っている時、肉体労働時、軟便や便秘時は更に悪化し腰痛もある。
20代に肛門科で検査をすると肛門括約筋が通常の半分程度の力しかないと言われた。
改善する運動を教えてもらい実行したが、逆に悪化したため中止した。
40代になってから症状がさらに悪化し、一日に何度もガス漏れするため生活に支障をきたすようになった。
乳酸菌のサプリを1年前から飲んでいるが、効果を感じたのは一時的であった。
ウェブで当院のガス症状の記事を読み来院した。
治療内容と経過
お腹を確認すると右側に痛みがあり、みぞおちや下腹部に緊張で硬くなっていた。足のツボに鍼をするとその場で痛みと緊張が緩和した。腰痛があり、肉体労働で悪化することから臀部(お尻)や腰に問題があると考え改善するツボを使用した。
7~10日に一度のペースで施術を行い、5回目から効果を感じ始めにおいがしない日が増えてきた。
更に施術を続けると便の状態や腰痛が改善され、仕事で疲労が溜まっても症状が出づらくなった。
11回目の施術でガス漏れの回数が明らかに減り、普通に生活できる状態になった。
正月休みから間隔を徐々に延ばし、現在は月に一度のペースで通院している。
同時に治療した症状
腰痛
使用した主なツボ
R陽陵泉 LR陰陵泉 LR陰谷 LR腰海 LR外秩辺
考察
ガス症状で悩む方の多くは漏れる感覚が自覚できが、今回の症例は全く自覚できず、悪化する要因も自覚できていなかった。
カウンセリングで悪化する原因を聞き客観視できるようになったことも主訴の改善につながったと考えられる。
今回のような最初のチェックシートの点数が低い場合、改善度を点数で判断することは難しい。
カウンセリングで症状を丁寧に確認することで、ガス漏れを気にせず生活できるように改善できた。
※結果には個人差があり、
患者さま
男性 高校生
通院期間
1週間
通院回数
3回
通院頻度
4日に1回
症状・経過
本人は部活でキャプテンをするなど非常にまじめな性格。
小学生の頃から便秘気味で毎日トイレに40分こもる生活を送っていたが、2週間前から急に腹痛と下痢になった。
お腹全体がギューッと痛み、毎日8回程度トイレにかけこむ。すぐに便意が起こるため学校を休んでいる。
特に食事中や食後すぐに強い便意が起こり、就寝中にも腹痛と便意で目が覚める。
近所の胃腸科で過敏性腸症候群(IBS)と診断され、CT検査をしたが腸にわずかに炎症がある程度で問題なしと言われた。
トリメブチンマレイン塩酸錠、ビオスリーは効果を感じず、ストッパは気休め程度に効果を感じる。
ウェブで当院を知り来院した。
治療内容と経過
お腹を確認すると右側に硬さと不快感があった。お腹全体を緩めるために右手のツボに鍼をした。次に普段からへそ下の痛みが特に強いとの訴えから足のツボを使用した。お腹の硬さと不快感が軽減したことを本人と確認できた。
施術後、昼食後の便意がおさまりトイレの回数が3~4回に減少したため、ストッパを服用して学校に通うことができた。
4日毎に3回の施術を行った結果、薬がなくとも下痢や腹痛が完全になくなり、問題なく学校へ通うことができている。
同時に治療した症状
特になし
使用した主なツボ
R合谷 R元瑠 R足三里 R陰陵泉 R陽陵泉
考察
幼少期からお腹の症状を抱えていたことに加え、部活動のキャプテンをしており気さくな性格ながら責任感も強く、テストや文化祭など学校行事などでも気を使っていた為、いつの間にかお腹へのストレスを抱えていた可能性がある。
発症から2週間で通院を開始できたことが早い改善に繋がり、学校に復帰できた。
もう一度同じ状況になっても症状が出ないように手助けしていきたい。
※結果には個人差があり、
患者さま
女性 30代
通院期間
2ヶ月
通院回数
6回
通院頻度
週1回
症状・経過
高校通学時のバスで急激な腹痛に襲われ我慢できずガス(おなら)が出てしまった。これをきっかけとして日を追うごとに症状が悪化した。
などの症状が出るようになった。起床後、生理中、外出、知人以外と接する時、後ろに人がいる時は悪化する。
何度か病院で内視鏡検査をしたが異常はなく気のせいだと言われた。専業主婦になり症状は軽減したが、子供の学校行事や母親同士の人間関係から再び症状が悪化した。
近所の鍼灸院に通院するも、施術経験が少なく手探りの施術だったため不安が強かった。
症状は改善したが忙しくなり通院できなくなると2~3ヶ月で戻った。整体も行ったが効果を感じられなかった。
ウェブで当院を見つけ過敏性腸症候群に力を入れており症例が多かったこと、再発する心配が少ない事を書いたブログを読んで来院した。
治療内容と経過
1ヶ月後にある子供の運動会に不安なく参加できることを短期目標として通院を開始した。
お腹を確認すると下腹部、へその左側、みぞおちに張りがあり本人の不快感の訴えが強かった。それぞれ生理、イライラ、便の硬さと関係するため足のツボに鍼を打ち、本人とともに張りが緩和したことを確認した。後日症状を確認するとボコボコする不快感が減少し、トイレでガスを出すと楽になる時間が増えた。
2回目以降も同部位を中心に週一回のペースで治療した。回数を重ねる度に全ての症状が軽減し、外出や後ろに人がいても気にならず、運動会も問題なく終えられた。
6回の治療を終えて「今の状態なら生活なら大丈夫そう」という事で通院間隔を2週間に一度とした。
その後も調子が安定していたため治療を終了した。
同時に治療した症状
歯ぎしり
使用した主なツボ
Ⅼ三陰交 L上巨虚 L曲泉
考察
一度改善した経験と当院がIBS専門ということで、鍼への信頼感が早い回復に繋がったのではないかと感じた。
短期・長期の目標を作ることで本人も少しずつ回復していることを実感でき自信になる。通院はいつか終了するので、自信を持てることがその後も長期間よい状態を維持できる理由だと考えている。
※結果には個人差があり、
患者さま
男性 10代高校生
通院期間
3週間
通院回数
3回
通院頻度
週1回
症状・経過
昨年の9月ごろから腹鳴が起こり、お腹の張りが強くなった。腹痛を伴いながら下痢・便秘を繰り返す過敏性腸症候群(IBS)の混合型の症状があらわれ、ガスもよく出る。
今年の1月から症状が悪化し、毎日便秘と下痢が繰り返すようになった。
下腹部とわき腹の痛みと張りが多いため睡眠不足になっており、起床後は腹痛が強くなる。
来院時には「便意で毎日7時間はトイレから出られない」状態で学校の授業に集中できず欠席や早退が増え成績が落ちた。
肉ばかり食べる偏食だったため、食事内容を見直したが改善はみられなかった。
近所の総合病院を2件回り血液検査とレントゲン検査を行ったが異常がなく過敏性腸症候群と診断。医師には「異常はないから考えすぎ」と言われた。
薬はラックビー、イリボー、コカール、パンテチン散、重質酸化マグネシウム、コロネル、ガスチモン、ミヤBM、漢方の大建中湯、六君子湯、芍薬甘草湯など様々なものを試した。
母親がウェブ検索で当院を見つけ、改善例を見て来院を決めた。
「4日後の学年末テストの追試を受ける事ができる状態にならないか」と相談があった。
治療内容と経過
お腹を確認するとヘソを中心に全体が膨らみ張っていた。特に左のわき腹~下腹部に痛みと張りが出現していた。
IBSの混合型の反応ポイントと、本人が症状を訴える部位が一致したため対応するスネのツボに鍼を2か所打った。
本人、術者ともにその場で痛みと張りの軽減を認識し初回の施術を終えた。
すると痛みや便意が軽減されトイレにこもる必要がなくなり、追試を無事受ける事ができたと報告を受けた。
一番気にしていた腹痛や便意が治まり学校へ行けるようになったが、残った症状を改善するために週に一回のペースで通院した。
その後、本人も納得できる状態まで改善できたので3回で通院を終了した。
同時に治療した症状
特になし
使用した主なツボ
L陽陵泉、L陰陵泉、L元瑠、R合谷、L上巨虚
考察
今回は症状が多岐にわたったためチェックシートで最も状態の悪い評価となった。
このような場合、何を優先的に改善したいかを確認し本人と共有することを大切にしている。今回であれば「試験を受けるため」に最も困っている症状が「腹痛・急な便意」であることを確認した。
結果として経過にあるグラフの様に腹痛や急な便意を短期間で速やかに改善でき、追試を受けられた。
3回の施術ですべての症状が改善されたわけではないが、母親含め評価を頂くことが出来た症例である。
※結果には個人差があり、