院長の市川です。
前回のブログで代表の北川が「IBS克服10のステップ」という本を紹介しました。
私もこの本を本を読んで鍼治療との共通点を感じました。
この本は北川も紹介した通り、10段階に分けてIBSを自分の力で克服する方法が紹介されています。
よく「IBS症状に伴う不安な気持ちをポジティブにしましょう!」と言われますが、「そんなのどうやってやるんだよ!」と激しいツッコミが入ることがあります。
この本ではそれに答えるべく、何が不安な気持ちにさせているのかを客観的に認識し、その不安はどのように考えれば安心感が得られるのか知るための方法が示されています。
そのためのワークシートが非常に充実おり、不安だけでなく仕事などの悩み、取り組み方に対しても十分に応用できる内容なので学生から社会人まで幅広い人に使える内容だと思います。
この本の内容と私が使用する鍼治療法「整動鍼」との共通点がいくつかありました。 その中で今回取り上げたいのが「呼吸」を大事にすることです。 本の中でも「呼吸を学ぶのが最初の戦略」とされています。
IBSの人は「いつ腹痛・下痢・ガス漏れが襲ってくるのか」と常に不安を感じている人が多くいます。
不安を強く感じる身体というのは知らない間に全身が緊張し、呼吸が早く浅くなったり乱れやすくなります。この呼吸では身体の緊張をより強めるため、悪循環に陥ります。
そのため深くゆったりした呼吸が出来るような身体になるよう治療をします。
深い呼吸が出来るようになるために、背中の反応を重視します。特に「心兪(しんゆ)」と「肝兪(かんゆ)」という背中にあるツボの反応を確認しながら治療を行います。
また、首や肩のコリ、季肋部(肋骨の際)の張りが強くなっていることも特徴的です。これらの部位を治療することで自然と深い呼吸が出来るように導きます。
自分でなんとかできないのか、という場合は正しい呼吸を練習することでも改善できます。
「正しい呼吸」と言いましたが、今までの生活で呼吸について教えてもらったことってほとんどないですよね?小学校のラジオ体操くらいじゃないでしょうか?
あなたはしっかりと「腹式呼吸」が出来ていますか?
腹式呼吸は横隔膜という筋肉を使った呼吸法で通常は誰でもできます。しかし不安感が強くなると知らず知らずのうちに呼吸が浅くなり、いつでも肩で息をする「胸式呼吸」になってしまいます。
しっかりと腹式呼吸が出来ているか確認するためには仰向けに寝た状態で胸とお腹に手を置き、ゆっくり大きく呼吸してみてください。
息を吸うときにお腹が胸よりも高く膨らむように動いていればしっかりと腹式呼吸が出来ています。逆に息を吸って胸が高くなってしまう場合は胸式呼吸になっています。
ポイントは息を吸うときは鼻から、リラックスした状態で行うことです。出来ていない場合でも意識して練習すれば必ずできるようになります。誰にも邪魔されないような状況を作り毎日続けてみましょう。
腹式呼吸が出来ていても深呼吸することで不安な気持ちを落ち着かせる作用があります。意識的に行うことでより効果を発揮できます。
「やばい!どうしよう、不安・・・」という時はまず深呼吸。日常生活に取り入れることをおススメします。
呼吸からIBSをコントロールしていきましょう。
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