目次
低フォドマップ(FODMAP)食とは、フォドマップと呼ばれる糖質を制限した食事です。
フォドマップを制限することで過敏性腸症候群(IBS)の症状である、腹痛・下痢・便秘・ガスなどが改善されると報告されています。
低フォドマップ食は日本であまり知られていませんが、海外で盛んに研究されています。
低フォドマップ食を実行すると食べ物の選択の幅が狭まってしまい、栄養不足のリスクもあることから日本の病院ですすめられることは多くありません。
また、内容が難しく厳格に実施する必要があります。
ふくぎ鍼灸院でも患者さんに低フォドマップ食をお伝えしていますが、細かい資料をお渡ししLINEでサポートしています。
その中でよくある質問を集めブログにしました。
低フォドマップ食の入門的なお話はこちらを御覧ください。
低FODMAP(フォドマップ)食ってなに?おすすめの料理も紹介
低フォドマップ食は海外で研究が盛んなため、日本独自の食材や食品について情報が不足しています。
そういったものを中心に、フォドマップ食なのか、どれくらいなら食べてもいいのか書いていきます。
日本で出回る種類のキャベツは75gまで低フォドマップとされていますが、ある研究では「アジアのキャベツはフォドマップが多い」とも言われています。
食べるにしても少量にしておくのが無難でしょう。
ナッツ類は種類が多くフォドマップ量も違うためわかりづらい食材です。
比較的低フォドマップのものが多いため、おやつの代わりとしておすすめです。
低フォドマップ
高フォドマップ
パンは小麦が使われるため高フォドマップの代表的な食品です。
米粉パンであればよさそうですが、米粉100%で作られたパンは少なくパン屋さんでは確認しないと原料がわかりません。
やはりパンは控えたほうがいいでしょう。
どうしても食べたい場合は、京都のパン屋さんが低フォドマップで作ったパンを通販しています。
以前は定期購入という形でしたが、現在はSNSで募集があった際に申し込む形になっています。
チーズは種類によってフォドマップ量が違うためわかりづらい食品です。
低フォドマップ
高フォドマップ
海苔は低フォドマップです。
味のりを買うときは添加物に注意しましょう。
とうもろこしは高フォドマップですが、とうもろこし”粉”は低フォドマップ。
とうもろこし粉のフルクタンの量は、米粉とほとんど差がないという研究結果もあります。
添加されていても、気にしなくてよさそうです。
普通の砂糖は低フォドマップです。
しかし、ガス症状が強い方の一部で砂糖により症状が悪化する可能性があります。
味噌は大豆が原料なので、大量に食べると症状が出る可能性があります。
味噌汁1杯(15g)程度にしておきましょう。
高フォドマップです。
代替がないので使わないのが難しい調味料ではあります。
みりんは低フォドマップです。
モナッシュ大学の発表では少なくとも20mlは大丈夫。
低フォドマップが多いですが、下痢型の人はアルコールで症状が悪化するので控えましょう。
低フォドマップ
高フォドマップ
色んな文献を当たりましたが確定的な数字は見つけられませんでした。
発酵の過程でオリゴ糖が作られるとも言われるので避けたほうがいいでしょう。
売られている豆乳はオリゴ糖が入っているためほぼすべて高フォドマップです。
低糖質と書いてあるオリゴ糖が少ない豆乳もあるので、どうしても飲むならこちらを探しましょう。
麦茶は大麦が原料です。
250ml以上は高フォドマップとされています。
プロテインは注意が必要で、多くのものに乳糖が含まれています。
WPI製法、アイソレートのプロテインを選びましょう。多少割高ですが。
詳しくはこちらのブログで確認ください。
コーヒーそのものは低フォドマップですが、下痢をする人が多いです。
腸というより胃に負担をかけて下痢につながるのではと推測します。
小麦や乳製品が制限されると食べられるおやつが減りますね。
以下のものが代表的なおやつです。
甘いものがないですね。
カカオの割合が高いダークチョコレートで30g。
それ以外のチョコレートは高フォドマップです。
低フォドマップ食のおすすめスマホアプリを紹介します。
Androidスマホを利用されている方は、低フォドマップ食の権威であるモナシュ大学製のアプリをすすめます。
有料(887円)で英語ですが、情報は確実です。
食品ごとの量についても書かれており、今回もかなり参考にしています。
iPhoneを利用されている方には、日本語で無料利用可能なマイキンソーコーチをおすすめします。
記録がメインで、Androidのアプリに比べるとフォドマップの情報は少ないですが現状これがベストです。
本は最近かなり増えてきました。有名な先生の本を紹介します。
日本における低フォドマップ食の第一人者が宇野先生です。
学術寄りで少し難しく感じるかもしれませんが、情報精度はとても高くいつも参考にしています。
Amazonや楽天では販売しておらず、下記から購入できます。
2020年現在、ハイペースでフォドマップに関する書籍を出版されテレビにも多く登場されているのが江田先生です。
書籍はたくさんありますが、低フォドマップ食をメインで考え下記の本を一番おすすめします。
低フォドマップ食は自分でできる改善法としてふくぎ鍼灸院でもおすすめしています。
しかし、お腹の不調があるすべての方におすすめかと言うと違います。
試した人をたくさん知っているからこそわかる、低フォドマップ食の効果をお伝えします。
過敏性腸症候群の症状の中で一番おすすめできるのは下痢型の人です。
フォドマップに注意すると、1〜2週間で明らかな変化を実感できることが多いです。
低フォドマップ食はガスの発生を減らすので、お腹のはりや痛みの人も効果が出やすいです。
ガス漏れやガスがたくさん出る症状だけに困っている人は、効果が出る人出ない人マチマチな印象です。
便秘については効果が出づらい、または効果が出るまで時間がかかるためあまりおすすめしていません。
下痢型の人が低フォドマップ食を行うと便秘になるケースがあります。
この場合、食事量が減ることで便が少ない可能性があるので水溶性食物繊維を意識的にとることをすすめます。
様子を見ながら続けていけば、普通の便が定期的に出ることが多いです。
低フォドマップ食は症状が出やすい食材を特定し、症状を抑えるのに有効です。
自分に合わない食材を知るだけでもかなり安心して生活ができるようになります。
しかし、低フォドマップ食だけで治す、症状が出ていた食材も食べられるようになる、ということは少ないように感じます。
いまこの文章を書いている私は、自分に鍼治療を行うことで症状が出る食べ物の多くを食べられるようになりました。
その経験から、苦手な食材を把握しながら鍼治療で体質改善をしていくことがベストと考え今にいたります。
やっぱりラーメンが食べたい!パンが食べたい!ケーキが食べたい!
そんな想いを叶えたい方は当院にご相談下さい。
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